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民泊適正管理主任者とは|民間資格と法律上の要件の違い

「民泊適正管理主任者という資格を見かけたが、これは何だろう」

「民泊を始めるのに、この資格は取っておくべきなのだろうか」

もしあなたがそう考えているならば、まず結論をお伝えします。民泊適正管理主任者は、一般社団法人日本民泊適正推進機構が認証する資格です。指定教育機関であるLEC東京リーガルマインドが認定講習会を実施しており、講習の受講とレポートの提出によって認定される仕組みです。

そのうえで押さえておきたいのは、住宅宿泊管理業者の登録で求められる要件は、これとは別に定められているという点です。国土交通省が示す登録の要件の中に、この資格は挙げられていません。

登録の場面で挙げられているのは、登録実務講習修了者、住宅取引・管理の2年以上の実務経験者、宅地建物取引士・管理業務主任者の登録者、賃貸住宅管理業の登録者のいずれかです。

つまり、この資格と、民泊を業として管理するための法律上の要件は、別のものとして整理しておく必要があるということです。どちらが上という話ではなく、役割が違います。

ただし、資格の有無だけで判断できない場面もあります。オーナーとして管理会社を選ぶとき、何を見れば確かなのか。この記事ではそこまで扱います。

平均稼働率89%・630室の運営実績をもとに、資格の位置づけと、法律が実際に求めている要件を、認定団体の公式情報と国土交通省の一次情報から整理します。

資格の取得を検討している方も、管理会社を選ぶ立場の方も、ぜひご覧ください。

民泊適正管理主任者とは

まず、資格そのものの中身から確認します。

認定しているのは一般社団法人日本民泊適正推進機構です

同機構の公式サイトでは、民泊適正管理主任者について「一般社団法人日本民泊適正推進機構が認証した者」と記載されています。

出典:民泊適正管理主任者とは(一般社団法人日本民泊適正推進機構)

取得方法は講習の受講とレポートの提出です

同機構の記載では、LEC東京リーガルマインドが指定教育機関として認定講習会を実施するとされています。講習を受講し、レポートを提出することで認定される仕組みです。

具体的な講習時間や費用は実施回によって変わる可能性があります。申込みを検討する場合は、機構または指定教育機関の最新の案内で確認してください。

資格でできるとされていること

同機構は、この資格について次のように説明しています。

  • 民泊に関する契約締結その他事業を遂行する際に生じる問題について、法令、条例等関連法規に則り、専門的知識をもって相談に応じることができる
  • トラブルを回避するために必要な、重要説明事項等を認識するとともに、円滑な事業運営に寄与することができる

想定される対象は、民泊事業にかかわる企業関係者、参入を検討中の企業担当者、消費者とされています。

なお、同ページには国家資格か民間資格かという位置づけや、法律上の必置資格かどうかについての明記はありませんでした。

法律が求めている要件は別に定められています

ここが、この資格を調べている方がいちばん知りたいところだと思います。

住宅宿泊管理業者の登録では、次のいずれかが挙げられています

国土交通省の民泊制度ポータルサイトでは、住宅宿泊管理業者の登録にあたって、資格保有は必須ではないとしたうえで、次のいずれかで対応可能としています。

  • 登録実務講習修了者
  • 住宅取引・管理の2年以上の実務経験者
  • 宅地建物取引士・管理業務主任者の登録者
  • 賃貸住宅管理業の登録者

出典:住宅宿泊管理業者の登録(民泊制度ポータルサイト|国土交通省・観光庁)

この4つの中に、民泊適正管理主任者は含まれていません。資格を取得しても、それだけで住宅宿泊管理業者の登録要件を満たすことにはならない、ということになります。

登録が拒否される要件も定められています

同ページでは、登録が拒否される場合として次が挙げられています。

  • 心身の故障により業務を的確に遂行できない者
  • 破産手続開始決定を受けて復権を得ない者
  • 登録の取消から5年未満の者
  • 禁錮以上の刑に処せられ、またはこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
  • 暴力団員等
  • 不正または不誠実な行為をするおそれがあると認められる者
  • 未成年者で法定代理人が上記に該当する場合、法人の役員に上記に該当する者がいる場合
  • 財産的基礎:負債が資産を超えないこと、支払不能でないこと
  • 体制整備:業務遂行に必要な体制が整備されていること

資格の有無よりも、事業者としての適格性と体制が問われる仕組みになっていることが読み取れます。

登録は5年ごとの更新が必要です

登録は5年ごとに更新が必要とされ、費用は新規登録で登録免許税9万円、更新登録で登録手数料19,700円(電子申請時は19,100円)とされています。

では、この資格はどんな場面で意味を持つのか

法律上の要件ではないからといって、学ぶ価値がないという話にはなりません。整理するとこうなります。

知識を体系的に学ぶ入口として

民泊は、住宅宿泊事業法だけでなく、消防法、建築基準法、旅館業法、そして自治体の条例が絡みます。断片的に調べると抜けが出やすい領域です。

講習という形で一通りをたどれることには、独学にはない利点があります。参入を検討している段階で全体像をつかむ目的であれば、選択肢のひとつになります。

ただし、登録の代わりにはなりません

一方で、混同してはいけない点があります。この資格を持っていても、家主不在型の民泊で管理業務を受託できるようになるわけではありません。受託するには、国土交通大臣の登録を受けた住宅宿泊管理業者である必要があります。

資格を取れば管理業を始められる、と受け取ってしまうと、計画そのものが狂います。順序としては、登録の要件を満たせるかを先に確認してください。

オーナーが管理会社を選ぶときに見るべきもの

ここまでを踏まえると、オーナー側の見方もはっきりします。

営業資料に並ぶ資格名は、その会社が学んでいることの証にはなります。ただ、あなたの物件を合法的に管理できるかどうかを決めるのは、登録の有無です。

登録を受けた住宅宿泊管理業者は、国土交通省が公表する住宅宿泊管理業者登録簿で確認できます。地方整備局ごとに公表されています。

  • まず登録簿に載っているかを確認する
  • 登録は5年ごとの更新なので、現在も有効かを確認する
  • そのうえで、資格や実績の話を聞く

順番を逆にすると、話の印象で判断することになります。名簿での照合は、契約前に誰でもできる確認です。

まとめ

民泊適正管理主任者について、押さえておきたい点を整理します。

  • 認定しているのは一般社団法人日本民泊適正推進機構。指定教育機関はLEC東京リーガルマインド
  • 取得方法は講習の受講とレポートの提出
  • 機構は、法令等に則って相談に応じられること、重要説明事項を認識できることを資格の内容として説明している
  • 住宅宿泊管理業者の登録で挙げられているのは、登録実務講習修了者・住宅取引や管理の2年以上の実務経験者・宅地建物取引士や管理業務主任者の登録者・賃貸住宅管理業の登録者のいずれかで、この資格は含まれていない
  • 登録では財産的基礎と体制整備を含む拒否要件が定められており、5年ごとの更新が必要
  • 管理会社を選ぶときは、資格名ではなく登録簿で確認する

資格の情報を調べていると、それを取れば道が開けるように見えてくることがあります。実際に法律が見ているのは、事業者としての適格性と体制です。学ぶことと、登録の要件を満たすこと。この2つを分けて考えると、次に何をすべきかがはっきりします。

届出や登録の具体的な要件は、物件所在地の自治体の住宅宿泊事業担当窓口で確認してください。

ご自身で登録を目指すのか、登録を受けた事業者に委託するのか。物件の条件や運営形態によって、取るべき道は変わります。判断がつかないところはお気軽にご相談ください。平均稼働率89%・630室の運営を通じて見てきた実務の観点から、確認すべき点をお伝えします。

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